人間関係が理由の退職は実は多い

転職に悩む人は多く、例えばスキルアップをしたいが今の会社では望めないと言った自己啓発から、時間外労働の多さに見合った賃金が貰えないと言った労働面の理由まで多種多様な悩みがあります。

しかし企業は転職には寛容でも、人間関係と言う理由に対してはとても厳しい目で見ます。人間関係を築くことは、社会を生きる上で避けて通れないスキルという考え方が広く浸透しているのです。多くの人は幼児期から幼稚園や保育園、小中学校での集団生活の中で対人意識を段階的に学んでいるので、人間関係の問題はあって当たり前という認識が根強くあるのでしょう。

実際に就職や仕事に関連する悩みを見ていると、人間関係で仕事を辞めたいという人を引き留める文言も少なくありません。お金を稼いでいる以上は、性格が悪い人や合わない人とも付き合っていかねばならないという価値観が根底にあるからです。辞めて別の就職先で働いても同じ悩みを抱えて退職を繰り返し、やがて転職に不利になるのではという懸念から、多くの人は人間関係での退職を引き止めるのです。

ところが、そんな認識とは裏腹に人間関係で悩む人は意外にも多く存在します。退職の理由がスキルアップや親の介護でも、実際は人間関係が原因だというアンケート結果もあるのです。人間関係が理由での転職に対する厳しい評価と良くない印象があるので、本音と建前を考えざるを得ないというのが実情のようです。つまり人間関係で退職や転職をすることは、決して間違ったことではなく悪いことでもないのです。円満退職を心がけたり、面接で知られないように建前を通しているというのが大半といえるでしょう。もし人間関係に悩んでいる人がいるなら、うつ病等を患ってしまう前に今の職場を辞め、新しい就職先を探してみると良いでしょう。